女の子の節句、ひな祭りで飾る雛人形。
高価なものだし、娘のお守りなので、
この先ずっときれいなままで飾れるように
大切に片づけたいですよね。
ひな祭りのころになると「人形用防虫剤」
売られていますが、どれでもいいのでしょうか?
結構高いから、衣類用で代用できないかな?
なんて思ったりもして…
衣類用とは何が違うのか、
防虫剤には何に気を付けたらいいのか、
雛人形の片づけ方についてまとめています。
衣類用の防虫剤と人形用の防虫剤の違いとは
人形用の防虫剤は人形をしまう箱やケースを想定して
大きさや有効成分の量が考えられているので、
使用量が分かりやすいです。
使用量も多ければ効果が高いというものではなく、
多すぎると気化した防虫剤が氷砂糖のように
固まってしまうことがあります。
それが、人形の衣装についたりすると生地を傷めてしまいます。
成分は、私がよく見る防虫剤では同じでした。
ただ、種類が違う防虫剤を混ぜて使ってしまうと
防虫剤が液体になって人形やお道具にシミを作ったりすることがあるので
注意が必要なんです!
防虫剤の量が多すぎても、種類を混ぜてもいけません。
人形用の防虫剤なら目安量が分かりやすいので、
多すぎるってことになりにくいです。
種類もひと箱買えばたいてい足りるでしょう。
混ぜてはいけない防虫剤の組み合わせ
防虫剤には
・ピレスロイド系
・パラジクロルベンゼン
・ナフタリン
・しょうのう があります。
ピレストロイド系は除虫菊からさつちゅぅ成分を抽出したもので、
無臭で安全性がとても高くて、でも昆虫には即効性を発揮するんです。
濃度が高い場合は、銅や真鍮と化学反応を起こすことがあるので、
使用量を守りましょう。
パラジクロルベンゼンは4種類の中では
一番臭いが強いです。
害虫に即効性があるけど、すぐになくなるので効果が長続きしないのが
デメリットです。
夏には厚いと溶ける危険があるので保管場所に注意が必要です。
金糸、銀糸・金箔には直接触れないようにすることと、
プラスチック製のお道具には傷める場合があるので
使用しないようにしましょう。
ナフタリンは私が子供のころは一般的な防虫剤でした。
独特の強いニオイがあって私は嫌いでした(;^_^A
効き目としては即効性はないけど、長い間効果を発揮します。
金箔や金属・銀糸などに影響を与えないので
雛人形や五月人形の防虫用にむいています。
しょうのうは楠木由来の防虫剤の成分です。
ハッカのようなスーッとするようなにおいで
着物の防虫剤によく使われます。
しょうのうは有毒なので、小さな子供が呑み込んだりしないように、
保管も気を付けてください。
プラスチックや、塩化ビニール系と反応するので注意が必要です。
一緒に使っていけない組み合わせは
・ナフタリンとパラジクロルベンゼン
・ナフタリンとしょうのう
・しようのうとパラジクロルベンゼン
です。
一緒に使うのはもちろんだめですが、
去年と今年で上の組み合わせで使うのもいけません。
混ぜて使ってしまうと、
・プラスチック製のお道具が一部溶けてしまった
・防虫剤が液体になって人形の着物にシミができた
・成分が液体になって人形の顔に茶色い汚れがついた
などが起きてしまった例があります。
こうなると元に戻せないので、
混ぜてはいけない組み合わせでは絶対に使わないようにしましょう。
気を付けたいのが、去年使ってた防虫剤がどれだか
忘れてしまって、うっかり混ぜることになってしまうこと。
混ぜてはいけない組み合わせを覚えるより、
毎年同じ防虫剤を使っていれば失敗がありません。
防虫剤の成分について 衣類用もあわせて紹介
白元アース 人形用
ニオイがつかないNEWわらべ プロフルトリン(ピレスロイド系)
白元アース 衣類用
・ミセスロイド プロフルトリン(ピレスロイド系)
・ミセスロイドきもの用 フェノトリン製剤(ピレスロイド系)、チモール(防カビ剤)
・きものしょうのう しょうのう
エステー 人形用
・ムシューダ人形用 エンペントリン(防虫成分)、スルファミド系防カビ剤
洋服用ムシューダ
引き出し・衣装ケース用
エンペントリン(ピレスロイド系) (防虫成分)、スルファミド系防カビ剤
洋服ダンス・クローゼット用
プロフルトリン(防虫成分)、スルファミド系防カビ剤
ムシューダ和服用
フェノトリン製剤(ピレスロイド系)、スルファミド系防力ビ剤
ネオパラエース
引き出し・衣装ケース用
パラジクロルベンゼン
この中で使ってはいけない組み合わせは
ナフタリンとネオパラエースです。
ピレスロイド系はどれとでも一緒に使ってOKなので、
迷ったらピレスロイド系を買えば安心です。
上記では衣類用も成分は同じなので
使用は問題なさそうですが、
使用量が分かりにくいかもしれません。
衣類用を代用されるときはくれぐれも自己責任でお願いします。
失敗しない雛人形の片づけ方
防虫剤の成分がお道具を痛めて今うこともあるので、
なんでもかんでも入れないで、効果的に使いましょう。
防虫剤が必要なのは
・人形
・ぼんぼり
・桃の花と橘
です。
布が使われているものには防虫剤をいれましょう。
屏風や親王台、お道具は乾燥材だけで大丈夫です。
お人形の場合は乾燥し過ぎてもひび割れてしまうこともあるので、
調湿剤の方をおすすめします。
まとめ
防虫剤の使い方によってはお人形を痛めてしまうことも。
失敗がないのは、ピレスロイド系を使うこと。
よく知られているのは、
・白元アース ニオイがつかないNEWわらべ
・ムシューダ人形用
です。そして、毎年同じのを使っていれば安心です。