ここでは給食袋の作り方を図解入りで、
簡単なものからマチあり、裏地あり、切り替えありの
4パターンを紹介します。
学校で必要な袋物。
裁縫はあんまり得意じゃないし、自慢じゃないけど不器用。
学校からは「手作りで」って指定があって、ちょっと憂鬱。
何だかちょっと、プレッシャー……。
でも、悩んでいても仕方ありません!
行動あるのみ!
やってみると、案外楽しいもんですよ。バッグ作り。
今回は、学校で使う数ある袋物の中から、
「給食袋」の作り方をご紹介します。
何を入れるか、によって、サイズも変わってきますが、
お箸入れとランチョンマットがゆったり入る、
縦25㎝くらいの、やや大きめサイズの給食袋。
どんなサイズでも作り方の基本は同じなので、
ひとつマスターすれば、いろいろ応用できますよ!
まずは基本の簡単な給食袋の作り方
一番基本的な、1枚の布を折って縫い合わせる
給食袋の作り方です。
ポイントさえつかめばとっても簡単。
学校で、布地や色、サイズの指定がある場合は、
そちらに従ってくださいね。
【基本の給食袋:用意するもの・材料】
・布 :56㎝ × 22㎝ 1枚
・ひも :55㎝ 2本
・裁ちばさみ、ミシン糸、ミシン、アイロン
・チャコペン、まち針やクリップ、ひも通しなど
【基本の給食袋:ワンポイント】
布は、あまり厚くない、柔らかいものがオススメです。
厚みがあったほうがミシンで縫いやすいのですが、
お子さんの手では、巾着が絞りにくいと思いますので、
手触りのよいものを選んであげてください。
手芸用のひも、いろいろな太さがありますが、
ランドセルにぶら下げる予定なら、やや細めのほうが◎。
手提げのように使うなら、少し太めのほうがよいでしょう。
仕上がりの良し悪しを左右するのは、
1にも2にも「アイロンがけ」。
ミシンの合間にちょっとアイロンできると、
仕上がりがぐっとよくなります。
お子さんが手を伸ばさないよう、気をつけながら
作業してくださいね!
【基本の給食袋:完成図】
【基本の給食袋:作り方】
(1)
布を寸法どおりに裁断します。
ほつれ止めとして、端にロックミシンか
ジグザグミシンをかけましょう。
(2)
布の表面を内側にして、半分に折ります。
巾着の口の部分を、少し縫い残したいので、
上から7㎝くらいの位置に、チャコペンなどで
しるしをつけておきます。
(3)
縫い代1㎝のところを、しるしをつけたところまで
まっすぐ縫って袋の形にします。
柔らかい布なので、引っ張り気味にいっぺんに
ミシンをすると、布が伸びてしまうことがあります。
左右それぞれ、まち針やクリップなどを使って
何か所か止めて、5~6㎝ずつ、ゆっくりミシンを
進めるとうまく縫えますよ!
(4)
縫い代を割って、アイロンをかけます。
左右ともに、ていねいにアイロンしましょう。
上部分の、7㎝ほど縫い残したところをコの字に縫って、
縫い代がめくれないようにします。
なるべく細いコの字になるよう、フチぎりぎりの
ところをゆっくり縫っていってください。
(5)
ひも通し部分を作ります。
まず、1㎝ほど折り返して、アイロンでしっかり
スジをつけます。
まち針かクリップで止めながら、上から押さえるように
アイロンするとうまくいきますよ。
1㎝で折り返すことができたら、さらに2㎝折り、
またアイロンで押さえます。
(6)
折ってわっかにすることができたら、
フチぎりぎりのところを縫っていきます。
ここも、まち針やクリップで固定しながら、
引っ張らずに少しずつ縫うと◎です。
両端は、使っていくうちにほつれやすい場所なので、
返し縫いをしておきましょう。
(7)
縫い終わったら、表に返します。
アイロンで形を整えましょう。
ひも通しに、ひもを通します。
ひも通しをお持ちでない場合は、針金やクリップに
通してやってみてください。
最後に、ひもの両側を結んで、完成です!
意外と簡単!マチあり給食袋の作り方
マチのついた袋物、一見、難しそうですが、
簡単な作り方もあるんですよ。
ここでは、『基本の給食袋』にちょっと手を加えた、
『簡単マチ付き給食袋』の作り方をご紹介します。
中に入れるものによっては、少しマチが
ついていたほうが使いやすい場合もあるので、
是非、参考にしてください!
【マチ付き給食袋:用意するもの・材料】
・布 :56㎝ × 24㎝ 1枚
・ひも :55㎝ 2本
・裁ちばさみ、ミシン糸、ミシン、アイロン
・チャコペン、まち針やクリップ、ひも通しなど
【マチ付き給食袋:ワンポイント】
今回は、4㎝ほどのマチをつけます。
そこで『基本の給食袋』より、布のサイズを
2㎝ほど広くとりました。
マチをつけた分、給食袋が細くなったように
見えますが、容量は十分。
マチの分だけ布を大きくすると、とっても大きな
給食袋になってしまうので、出来上がりを
考えながら、布のサイズを決めてくださいね!
【マチ付き給食袋:完成図】
【マチ付き給食袋:作り方】
(1)
布を寸法どおりに裁断します。
ほつれ止めとして、端にロックミシンか
ジグザグミシンをかけましょう。
(2)
布の表面を内側にして、半分に折ります。
巾着の口の部分を、少し縫い残したいので、
上から7㎝くらいの位置に、チャコペンなどで
しるしをつけておきます。
縫い代1㎝のところを、しるしをつけたところまで
まっすぐ縫って袋の形にします。
(3)
縫い代を割って、アイロンをかけます。
左右ともに、ていねいにアイロンしましょう。
(4)
袋の底の部分にも、しっかりアイロンをかけて
スジをつけておきます。
(3)で開いた縫い代部分を、底部分に
ぴったり重なるように、90度移動させます。
横の縫い代の真ん中と、底部分のアイロンのスジを
重ねたら、まち針やクリップで止めて、
再びアイロンでしっかり押さえます。
ちょっとややこしい作業ですが、
ここをピシッとそろえることができると、
マチがきれいにつきますよ。
★
(5)
先端のとんがったところを定規で測って、
幅4㎝のマチがとれるよう、しるしをつけます。
しるしをつけたところを縫いましょう。
同じ作業を、もう片方のカド部分にも行います。
左右のマチの幅が同じほうが仕上がりがきれいなので、
比較しながらマチの位置を決めてみてください。
(6)
マチができたら、ひも通しを作って仕上げましょう!
上部分の、7㎝ほど縫い残したところをコの字に縫って、
縫い代がめくれないようにします。
(7)
ひも通し部分は、まず1㎝折り返して、さらに
2㎝折り返し、フチを縫います。
両端は返し縫で補強することを忘れずに!
★
(8)
表に返して形を整えます。
ひもを通して、完成です!
挑戦したい!裏地あり給食袋の作り方
次にご紹介するのは『裏地あり給食袋』。
裏地なんて、難しそう……と思いきや、
コツをつかめば、けっこう簡単にできるんです!
ほつれ止めをしなくても大丈夫なところも、
実はうれしいポイント。
布を重ねる分、少し厚手になりますが、是非、
お子さんがお好きな柄の布で作ってあげてくださいね!
【裏地あり給食袋:用意するもの・材料】
・表布 :56㎝ × 22㎝ 1枚
・裏布 :56㎝ × 22㎝ 1枚
・ひも :55㎝ 2本
・裁ちばさみ、ミシン糸、ミシン、アイロン
・チャコペン、まち針やクリップ、ひも通しなど
【裏地あり給食袋:ワンポイント】
表布のオモテ・ウラ、裏布のオモテ・ウラ……。
少々ややこしいので、表布と裏布は、
正反対の色合いの布にしたほうが作りやすいかも。
裏地のほうにキャラクターの柄を使ったり、
かわいい模様の布を使うと、袋を開けるのが
楽しみになって、忘れ物も減るかもしれませんよ♪
【裏地あり給食袋:完成図】
【裏地あり給食袋:作り方】
(1)
表布と裏布、同じ寸法に裁断して、
オモテ側を合わせて重ねます。
まち針やクリップで、何か所か止めて、
ずれないようにしておきましょう。
(2)
両端を縫い合わせます。
それぞれ、3㎝くらいのところにしるしをつけて、
少しずつゆっくり縫っていってください。
(3)
縫い合わせて筒状になった表・裏布を開いて、
縫い目どうしを合わせて、たたみ直します。
アイロンで形を整えましょう。
(4)
裏布のほうに8㎝ほど(返し口)と、
表布のほうに左右2㎝ずつ(ひも通し口)を
残して、縫い合わせていきます。
縫い代は1㎝くらいの位置で縫っていきましょう。
(5)
縫い残した返し口から、布を引っ張り出して
表にひっくり返します。
厚手の布だと引っ張り出しにくいですが、
いっぺんに引き出す必要はないので、ゆっくり
少しずつ引っ張り出してください。
(6)
アイロンで形を整えつつ、
返し口を折り合わせて縫いふさぎます。
(7)
裏布を表布の中に入れて、袋の形に整えます。
口の部分を中心に、アイロンでしっかり、
折り目をつけましょう。
上から2㎝の部分をぐるっと縫って、
ひも通しを作ります。
(8)
ひもを通して、形を整えたら完成です!
裏地の素材によっては、表に出てきてしまって
使いづらいこともあるかもしれません。
その場合は、布と同色の糸で、底の部分を一針二針
縫いとめておくと、布が浮いてこなくて◎です。
簡単なのにおしゃれに見える切り替えのある給食袋の作り方
今は、かわいいキャラクターの布など、
布地の柄も種類も豊富に手に入りますよね。
いろいろあるけど、記事の柄だけでなくて、
個性を出したい!世界にひとつだけの給食袋!
そんなときは……。
『切り替えのある給食袋』にしてみては?
複数の布をはぎ合わせて1枚の布を作り、
そこから、給食袋に仕上げるんです。
意外と簡単!
それでいて、仕上がりはおしゃれなんです♪
では、『切り替えのある給食袋』の作り方、
ご紹介してまいりましょう!
【切り替えあり給食袋:用意するもの・材料】
・本布 :21㎝ × 22㎝ 2枚
・切り替え布 :18㎝ × 22㎝ 1枚
・ひも :55㎝ 2本
・裁ちばさみ、ミシン糸、ミシン、アイロン
・チャコペン、まち針やクリップ、ひも通しなど
【切り替えあり給食袋:ワンポイント】
布の選び方&裁ち方が、仕上がりを大きく左右する
タイプの給食袋です。
配色はもちろんですが、
柄の方向にも気を配りたいところ。
デザインとしては、切り替え布のほうを
濃い目の色合いにしたほうが落ち着きますが、
もちろん、逆の配色でも問題ありません。
3枚とも違う色柄の布を使っても面白いかも。
給食袋を使う楽しさが広がって、
大切に使ってくれるはずですよ!
【切り替えあり給食袋:完成図】
【切り替えあり給食袋:作り方】
(1)
布をそれぞれ、寸法通りに裁断して、
まわりをロックミシンかジグザグ縫いで
ほつれ止めします。
(2)
本体布と切り替え布を縫い合わせます。
それぞれ、中表になるように重ね合わせて、
縫い代1㎝で、ずれないようにまち針やクリップで
何か所か止めつつ、少しずつ縫っていきましょう。
(3)
このままだと、縫い代がパタパタして邪魔なので、
切り替え布側に倒して、表側からステッチします。
切り替え布との間の縫い代を押さえるのと同時に
このステッチ自体がアクセントになります。
曲がっちゃうと仕上がりに影響するので、
アイロンでしっかり押さえて整えてから、
少しずつゆっくり縫っていきましょう。
これで、3枚の布をつないだ1枚布ができました。
後の工程は、『基本の給食袋』とほぼ同じです。
一気に仕上げていきましょう!
(4)
中表にして半分に折ります。
切り替え布の縫い合わせ位置がずれないよう
しっかり合わせて、まち針やクリップで止め、
アイロンをかけて整えておきましょう。
上部分を7㎝ほど残して、両端を縫います。
(5)
縫い合わせたところを開き、縫い代をしっかり割って
アイロンをかけます。
7㎝ほど縫い残したところを囲うように、
コの字に縫って縫い代を押さえます。
(6)
ひも通し部分は、1㎝ → 2㎝ と
2回折り返してフチを縫います。
アイロンでしっかり押さえて整えてから
縫いっていきましょう。
布がずれないよう、まち針やクリップで
止めるのも忘れずに!
(7)
表に返して、アイロンで形を整えます。
ひもを通して、完成です!
まとめ
給食袋の作り方、4パターンご紹介いたしました。
不思議なもので、最初は「手間だなぁ」と
思っていたものが、なぜかだんだん楽しくなり、
出来上がったものに愛着を感じられるように。
ハンドメイドの力というべきでしょうか。
市販のものより、洗濯にも耐えるし、
丈夫に仕上げることができるのも嬉しい点ですね。
お子さんが好きな柄の布で作ってあげると、
思った以上に大事に使ってくれます。
残った布でもうひとつ、ママさん用の巾着袋を作って
おそろいでお持ちになるのもおススメですよ!
きっとお子さんも喜ぶと思います♪